ケノンヒーター スグダンは暖かくない？ よくある誤解と間違った使い方

「ケノンヒーターはスグダンじゃない(すぐに暖まらない)」とか「暖かくない」っていう口コミを見たんだけど、本当のところどうなのかしら？

やまさん

ぼくはスグダンを実際に使っているんだけど、暖房性能は十分だと感じているよ。ただし、エアコンのようにすぐに部屋が暖まることはないので、購入した時に誤解があったり、間違った使い方をしたりしている可能性があるね。「スグダン」っていう名前が誤解を生みやすいのかも・・・。

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本記事では、「ケノンヒーター スグダン が暖かくない」という口コミを見て、購入を迷っている人のために、よくある誤解と間違った使い方について解説しました。そもそもオイルレスヒーターはエアコンのように短時間で部屋を暖めることはできないので、このデメリットを理解した上で購入することが必要です。また、間違った使い方をすると「暖かくない」と誤解することになりかねないので、ぜひ本記事を読んで、ケノンヒーター(オイルレスヒーター) の正しい使い方についても理解を深めてください。なお、ケノンヒーターのメリット・デメリットについて詳細を知りたい人は、以下の記事もあわせてご覧ください。

【実際に使って解説】ケノンヒーター「スグダン」のメリット・デメリット

オイルレスヒーターの購入を検討している人向けに、実際に使用している筆者が、ケノンヒーター「スグダン」のメリット・デメリットを解説しました。筆者が考える「こんな人におすすめ」についてもまとめたので、オイルレスヒーター選びの参考にしてください。

oilfree-heater.com

2024.09.15

この記事を書いた人

やまさん

寒さと乾燥が苦手なアフリカ生まれのヤマアラシ。

外資系メーカーで開発エンジニアをしているかたわら、オイルレスヒーター特化ブログ「やまさんのオイルレスヒーターブログ」を運営中。エアコンによる就寝中の乾燥が苦手で、長年、スチーム式加湿器を使っていましたが、2024年からオイルレスヒーターを愛用しています。

当ブログでは、「エンジニアである筆者独自の目線を入れる」「難しい話をわかりやすく」「二児の父としての視点をもつ」の3点を大事に記事を書いています。

経歴は、某国立大学理工学研究科 修士課程修了(工学)。日系メーカー5年、外資系メーカー(現職)に11年勤めています。エンジニア歴は16年で、主に機械系の開発業務に携わっています。

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オイルレスヒーターはエアコンほど早く部屋を暖めることはできない

最近のオイルレスヒーターは「速暖性」をうたっている商品が多いです。筆者はこの宣伝文句が誤解を生む原因の一つだと思っています。そもそも、オイルレスヒーターは、エアコンのように早く部屋を暖めることはできません。筆者の体感ですが、部屋が暖まるのに３０分ぐらいはかかる^※ と思った方が良いと思います。

※製品性能や部屋の広さ、断熱性能、外気の状況にもよるので一概には言えません。

確かに、昔ながらのオイルヒーターと比べると、オイルを暖める時間が無いため、速暖といえると思います。また、各社いろいろな工夫をしているので、従来製品よりも速暖といっている場合も多いです。

ケノンヒーターは正しく使えば暖かい

ケノンヒーターは、使い方を間違えなければ十分暖かいです。以下のグラフは、筆者が寝室(木造 9畳)でケノンヒーターを使用した際の室温のグラフです。

この日は、最初にフルパワー^※ で部屋を暖め、その後、出力を弱めて約21℃をキープしています。真冬のデータではないですが、温度キープは「6段階中の2」の出力なので十分、余力を残していることがわかります。

※ 出力設定を「６段階中 最大の6」にしています, グラフ中の「★★★★★★」がこれに当たります

温度や湿度の測定方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事をあわせてご覧ください。日々の測定結果を公開しています。

ケノンヒーターの間違った使い方はこの3つ

「暖かくない」「すぐに暖かくならない」という口コミに当てはまると考えられる3つの状況を解説していきます。

広い部屋で使っているため暖かくない

ケノンヒーター スグダンは、6～11畳の部屋が目安とされています。エアコンと異なり、輻射熱と自然対流で加熱するので、風による乾燥がない、ホコリをまきあげない、静かといったメリットがある反面、暖房能力的には限界があります。このため、12畳以上の広い部屋でスグダンを使った人が「暖かくない」と感じた可能性があります。

以下の記事にあると通り、広い部屋でオイルレスヒーターを使用する場合、筆者はエアコンとの併用をおすすめしています。広めのリビングなどでの使用を考えている人はあわせてご覧ください。

13畳用オイルレスヒーターは20畳で使える？ おすすめはエアコンとの併用

弱い出力設定で使っているため暖かくない

筆者がまだ使い方に慣れていない時、弱めの出力設定で寝室を暖めていたところ、ジワジワ温度が上がり続けなかなか目標温度に到達しませんでした。以下のグラフは、この時の室温の時間変化です。

最初に、電源オンして「6段階中の２(★★☆☆☆☆)」で暖め始めたのですが、20～30分しても全然暖かくならず、出力を「6段階中の3(★★★☆☆☆)」にあげました。しかしその後も2時間ほどかけてジワジワ22℃に室温が上昇しました。今にして思えば、最初から高出力で暖めればよかったのですが、この時は使い方のコツがよくわかっていませんでした。慣れないうちは、この時の筆者のような失敗をしがちだと思います。

「寝るときだけオイルレスヒーターを使えればいい」という場合は、例えば、先にエアコンで部屋を暖めて、寝る前にオイルレスヒーター(弱めの運転)に切り替えるという方法もおすすめです。

部屋の断熱性能が低いため暖かくない

かなりレアケースだと思いますが、「暖かくない」と口コミに書いている人は、この断熱性能に問題がある可能性があります。例えば、断熱性能が低い”窓” がたくさんある、壁の断熱材が少ない(入っていない) ような部屋がこれに当てはまります。

ただし、筆者がケノンヒーターを使用している家(寝室)は、築35年の木造戸建て住宅で窓も3つあり、あまり気密性は高くありません(ただし、窓の一つは雨戸を閉めています)。上述の通り、この家でも使えているので、標準的な住宅では問題なく使えると思います。

まとめ

楽天などのレビューの「ケノンヒーターは暖かくない」「すぐに暖かくならない」という口コミをみて、購入を迷っている人のために、よくある誤解と間違った使い方について解説しました。

筆者の経験上、ケノンヒーターは正しく使えば十分暖かいです。もし暖かくないと感じる場合は、以下の3点を守れていないケースと思われます。ただし、ケノンヒーターにエアコンのような速暖性は期待できないので、その点は期待しすぎないよう注意してください。

最後に、ケノンヒーター以外のオイルレスヒーターも検討したいという人は、オイルレスヒーターのケース別のおすすめ という記事もぜひご覧ください。